用途の全側面を考慮してください。
トランスデューサーおよびシステム設計を選択するには、特に以下に注意を払い、用途のすべての側面を考慮してください。
重大と考えられる要素を特定してください。
一部の用途は、より複雑性が高く、以下などの重大と考えられる複數の要素を兼ね備えています。
試験を実施してください。
最適な方法は、特定のアプリケーション環境で試験を実施することです。これを行えない場合は、御社の設置図およびトランスデューサー動作條件の詳細説明(環境條件の説明、測定される波形のグラフ、誘導子や導電體など付近で障害をもたらす可能性のある要素、磁性體の存在、または他のトランスデューサーの場所など)をLEMにご提供ください。
「直流」または「定格電流(電圧)」とも呼ばれ、トランスデューサーが伝達可能な最大連続熱電流(電圧)です。
もう1つの定義は、連続動作中に溫度が指定値を超えないよう、特定條件下でトランスデューサーを通過することが可能な最大実効電流(電圧)です。これは、50Hzの正弦波信號を使用して測定されます。
測定領域は、非定常狀態での最大測定可能ピーク値を限度とします。
トランスデューサーは、実際には、電流の印加時間が非常に短く、非反復的な場合に、はるかに高い電流値を測定することができます。そのため、これは、ピーク電流を限度とする動的測定範囲と呼ばれます。この場合、トランスデューサーは、トランスとして動作します(トランス効果)。最大ピーク電流は、負荷(測定)抵抗、バスバー溫度、およびトランスデューサーの構造により決まります。複數のパラメーターが相互作用することがあるため、動的範囲および許容時間(t1~t3)は測定されず、データシートには示されません。 測定抵抗器は、安全かつ最適なトランスデューサーの動作を実現するため、規定の範囲內で使用する必要があります。
トランスデューサーのデータシート規定値の範囲外の値が必要な場合は、最寄りのテクニカルサポートまでご連絡ください。使用條件により、異なる複數の値(周囲溫度、電源電圧公差、および測定対象の最大電流?最大電圧)を計算することができます。
定格変換比Kは、定格一次電圧または定格一次電流と定格二次電圧または定格二次電流の比をいいます。クローズドループ電流トランスデューサーの場合、巻數比NP/NSは、ほぼKRの逆數となります。たとえば、巻數比1:1000は、ほぼ1000回の二次側巻數(KR = 1000)および二次電流1mAと、1Aの電流が流れる1個の1次側ターンの比率を示します。

一次側がゼロの場合の規定の電源電圧でのトランスデューサーの電子回路の最大消費電流で、二次電流ISに追加されます。このパラメーターは、電流出力を備えたトランスデューサーにのみ適用されます。
クローズドループ技術を使用したトランスデューサーのみ、電源およびその限度を定義する場合に特別な注意が必要です。クローズドループ電流トランスデューサーおよびクローズドループ電圧トランスデューサーの動作原理により、消費電流ICは、一次側ゼロ時の固定部分と、測定される電流?電圧の関數(IS)である部分の2つの部分に分けることができます。2番目の部分は、以下のとおり計算することができます。
トランスデューサーの動作の特徴付けに使用されるステップ応答時間は、一次電流がその最終値の90%に到達する時間とトランスデューサーの出力がその最終振幅の90%に到達する時間の差をいいます。一次電流は、任意のdi/dt傾斜(通常は100A/μs)と、定格電流値IPNに近い振幅を有する電流ステップとして動作する必要があります。
LEMは、反応時間(tra)を、出力信號の立ち上がり時間と、IPNの総変動の10%で取得される信號の立ち上がり時間の差と定義しています。
トランスデューサーの動作およびその一次電流の迅速な変化に対応する能力を特徴付けるために使用される「di/dtに正確に反応」という言い回しは、応答時間がIPNの90%で1msを超えない範囲で一次電流が変動することを示します。
周波數帯域とは、別途規定されている場合を除き、0Hzと、3dBの減衰量に対応するカットオフ周波數の間の周波數範囲をいいます。信號の振幅および位相が時間に合わせてどれだけ迅速に変化するかを測定した値です。そのため、周波數帯域が大きいほど、信號パラメーターの変動が速くなります。
3dBの減衰量は、![]()

の半値またはその信號振幅の減衰値に相當します。
定格電流は、コア損失による鉄心加熱により、全周波數帯で考慮することはできません。電力損を安全な水準に維持するには、動作周波數が増大する間に実効電流値を引き下げる必要があります。そのため、データシートに記載の周波數帯域は、低電流での測定結果より得られます。
磁性體およびコア設計、ならびに電流振幅と周波數のスペクトル成分により、コア損失の程度が決まります。コア損失は、下図に示すヒステリシスサイクル內の線で囲んだ領域により引き起こされます。
コア損失は、渦電流とヒステリシス損を組み合わせた現象です。
周波數が大きい場合にコアが大きくなるため、これらの周波數における電流振幅を許容水準(トランスデューサーの最高溫度による)に制限することが重要です。これは、低振幅信號が高周波數で許容できない水準の損失を発生させる可能性があるため、基本波電流の最大周波數だけでなく、高調波成分も制限することを意味します。
高周波數用途におけるコア損失のため、トランスデューサーの損失を一定に保つため電流を低下させる必要があります。コアの形狀の複雑さ、ならびにコア損失と周波數の平方根、磁束密度の平方根、およびハウジングによる電力損の依存関係により、周波數に対する実効電流減定格の計算またはシミュレーションは、不可能ではないにしても極めて困難です。
周波數に対する実効電流のディレーティング曲線は、実効一次電流および周波數の両方を変動させてトランスデューサー內の溫度測定を行い、許容最高溫度を超えないことを保証することにより得ることができます。
感度および直線性を測定するため、一次電流DCが0からIPMに設定されたのち、再度–IPMから0に戻されます。
感度Gは、全電流範囲(±IPM間のサイクル)における線形回帰直線の傾きと定義されます。
直線性誤差とは、測定點と線形回帰線の間の正または負の最大差をいい、最大測定値のパーセントで表されます。

ASIC(特定用途向け集積回路)は、名前が示すとおり、複數の特定機能を1個のパッケージとして提供するよう設計された集積回路です。
ASICの利點は以下のとおりです。
LEMのクローズドループトランスデューサーの大部分は、二極電源電圧(±15 Vなど)とともに使用する仕様となっています。しかしながら、大部分のトランスデューサーは、単一方向電流の測定のため、単極電源から電力供給を受けて動作することもできます。このような場合、以下を考慮する必要があります (solution is not valid for DV and DVL family)。
LEMのポートフォリオには、単極電源専用のトランスデューサーも含まれており、電子回路の設計および仕様は予測される動作條件を前提に定められているため、これらのトランスデューサーの使用が推奨されています。
使用されるトランスデューサーおよび磁性體の種類により、鉄心の殘留束(殘留磁化)が「磁気オフセット」と呼ばれる別の測定オフセットを誘導します。その値は、直前のコアの勵磁により決まり、磁気回路が飽和した後に最大値となります。勵磁は、以下の場合に起こる可能性があります。
勵磁により発生したオフセットは、以下の場合に消失します。
磁気オフセットを消去するには、消磁を行う必要があります。消磁サイクルでは、低周波數AC電源を使用してB-Hループ全體を通じてコアを駆動した後、B-H動作點を原點に戻して徐々に勵磁を低下させる必要があります。最低でも、全振幅で5サイクルを実施して、サイクルあたり4%以下の速度で円滑に勵磁を低下させてください。これには、60Hzで30サイクルまたは500msが必要となります。

クローズドループデバイスについては、補償コイルが消磁効果を無効化しないようさらに注意を払う必要があります。または、勵磁と反対の極性の適切な信號を発信することにより、コアの部分的消磁が可能です。ここで困難なことは、十分な結果を得るために正確な振幅および期間を定めることです。用途が適切に定義されている場合、経験的に必要な値を計算し、必要に応じてこの修正を適用することが可能です。
複數の國際標準では、電気、熱、およびエネルギーの安全に関連するオペレーターへの危険を許容可能な程度まで軽減することを主な目的として、適用範囲に含まれる設備に適用される安全要件が規定されています。
お客様の用途により、必要な電圧レベル(定格電圧、過電圧カテゴリー)、安全レベル(機能絶縁、基本絶縁、または強化絶縁)、および環境條件(汚染度)が規定されますが、トランスデューサーの設計により、絶縁體の選択(CTI)および最小絶縁距離の考慮により安全な利用を保証する必要があります。
安全標準により、性能基準に基づく設備の空間距離、沿面距離、および固體絶縁の要件が規定されています。これらの安全標準には、絶縁協調に関連する電気試験の方法も規定されています。
沿面距離は、空間距離以上に設定する必要があります。

部分放電とは、間隙內に発生することの多い絶縁領域の一部で生じる放電です。
間隙內の小さなアーク放電により生じる高溫および紫外線放射の結果として、絶縁層が劣化します。徐々に小さな孔が増え、これらの穴の內部でアークが生じ始めます。最終的には、トランスデューサーの一次部品と二次部品の間で完全な絶縁破壊が起こります。
絶縁劣化部分の増大に數年かかる可能性がある場合でも、この最終段階には、1回または複數回の通電期間だけで到達します。

部分放電試験の目的は、LEMのトランスデューサーの長期間使用を保証することです。固體絶縁(ポッティングおよびハウジング)が長期的に以下の大きな電圧応力に耐えることを保証します。
LEMのデータシートでは、10pCレベルでの部分放電消滅電圧Ue(舊データシート)または部分放電試験電圧Ut(最新製品)の値を示しています。
試験の結果は、バスバー(一次導體)の形狀およびトランスデューサーの開口部內の母線の位置に強く依存します。
